一昔前に大流行したのは健康食品のアガリクス茸。
最近ではハナビラタケやハタケシメジ、カバノアナタケなどのキノコ健康食品の広告宣伝が多いようです。これらの有効成分として共通しているのが「βグルカン(ベータグルカン)」という成分です。
このβグルカン(ベータグルカン)を主成分とする健康食品は歴史が長く実績が多いため、多様な形態で数多くの製品が販売されています。全ての製品は入っているβグルカンの量が多いことを「豊富な」とか「自信がある」、「自慢の」と自社製品を賞賛していますが、大事なことは客観的な比較検討をするために、含有量や含有率などの”数値”を確認することが必要でしょう。
酷い製品では全体に占めるβグルカンの量が たった1%程度の製品でも、堂々と販売されているのですから。
もっとも注意が必要なのは、実は高額品です。「健康食品は ある一定の金額を超えると、逆に質が下がる」傾向があるのです。
数十万円もする高額健康食品なのに、成分的には40%程度しかβグルカンが入っていないキノコ健康食品が数多くあることは知っておくべきでしょう。成分が素晴らしく優秀でも、実質に含まれている量が少ないと、機能性は低くなるのは道理。しかも、これらの高額健康食品の中身は半分以上が不純物なのですから、実は大変に非効率なのです。
ところで、表示されているβグルカン(ベータグルカン)の含有量は本当なのでしょうか?
これは、その販売店や企業の信用度の問題でもあります。
自社のβグルカン製品を手前味噌に「高純度だ」「大量含有」と吹聴することは簡単ですが、その製品に本当に沢山のベータグルカンが含まれているかどうか、宣伝広告のとおりの大量のベータグルカンが入っているかどうかは、自社ではなく社外の検査機関で検査した結果が公表されていない製品の信頼性は「?」です。
残念なことに、高純度を自称するβグルカン(ベータグルカン)製品の多くは、社外の検査機関で検査されておらず、検査結果も公表されていません。これらのβグルカン製品が、「本当の高純度のβグルカン」であるかどうかは、検証が不可欠となるでしょう。
このような事態の背景には、一部の悪質店の偽装製品以外にも、高純度のβグルカン検査が日本国内では難しいことがあります。
国内最高の成分分析機関の「日本食品分析センター」でさえも、成分検査できるのは「低純度βグルカン」だけで、「高純度βグルカン」の検査には対応できないのです。
高純度のβグルカン(ベータグルカン)を正確かつ公正に成分検査できる機関は国内には無いため、本物の高純度βグルカンの検査をするには海外の分析機関へ依頼する必要があります。これでは、時間と手間の大きなコスト負担が大きいのです。
しかし、だからといって本当に高純度であるかどうかの社外検査をすることなく、"自称"で「高純度」「高品質」と宣伝広告するのは、製造会社や販売店に誠意が足りないと感じてしまいます。
「失敗できない」「偽物はイヤ」「絶対に本物を」「本物のβグルカンに掛けたい」とβグルカン健康食品やサプリメントを購入するのなら、「85%以上の高純度品」でしかも、「社外成分検査を公表」している”本物のβグルカン”を選ぶのが賢明なのです。